名演ウェブ
トップこれからの上演作品>リビエールの夏の祭り


名演2011年5月例会 劇団俳優座公演 

(M.デュラス/G.ジャルロ「かくも長き不在」より)

作/吉永仁郎 演出/中野誠也

 2006年11月例会『きょうの雨 あしたの風』(俳優座)の脚本、2009年1月例会『静かな落日』(民藝)の脚本を手がけられた吉永仁郎氏が、マルグリット・デュラスの『かくも長き不在』を基に脚色、昭和30年代の日本人の真の姿を悲しくも、美しく男女の心の機微を静かに描きます。中野誠也の初演出作品です。

令嬢ジュリー 5月19日(木)6時30分
  20日(金)1時30分
  20日(金)6時30分 
 
中京大学文化市民会館プルニエホール
(名古屋市民会館中ホール)          地図
上演時間
2時間45分予定
(途中休憩15分を含む)
あらすじ
解説 
キャスト・スタッフ
関連サイトリンク
会費 月額一般 2600円 22歳以下 2000円  
   高校生以下 1300円
入会金  一般  2900円 22歳以下 2300円    
高校生以下 1600円
新入会の方は、会費と入会金が必要です。それ以外の入場料は必要ありません。  くわしい名演の入会方法はこちら
 日程申込フォームはこちら(会員専用)

あらすじ

  東田綾子(川口敦子)は浅草に隣接する鳥越でリビエールという喫茶店を営んでいる。
 夫がつけた店の名前はフランス語で川を意味し、近くには隅田川が流れている。戦前、松本から夫の達也と移り住み、二人の夢だったミルクホールをその地で始めたのだった。「一緒に同じ夢を見よう」と言ってくれた夫達也だが、昭和18年に出征する。
 やがて終戦を迎え、綾子は焼かれずにすんだ店を一人で再開する。そして16年の歳月が流れた。鳥越祭りが近づいたある日、夫に似た男(中野誠也)を目撃する。動揺しながらも希望を持つ綾子だったが、男は記憶を失っていた。綾子は意を決して男をリビエールに誘い、空白になってしまった男の過去を懸命に甦らせようとするのだが…

 この作品は、吉永仁郎さんがフランスの名画「かくも長き不在」から発想され、舞台を東京の下町に移して書かれたものです。
 舞台となる鳥越という町は、浅草に隣接しているのですが、奇跡的に戦火を免れた土地でした。近くに隅田川が流れており、仏語の川を意味するのが「リビエール」です。
 戦争で出征した夫を待ち続ける妻とその前に現れた記憶喪失の男の話です。中野誠也さんが、この作品の演出もされています。妻の内に秘めた思い、記憶喪失の男の過去、台詞では語られない深い沈黙… それぞれの思いを感じとって観ていただきたい作品です。川口敦子さん、中野誠也さんの奥の深い演技が見どころです。

解説

『静かに深く考えさせられること』
☆大切な人がもし…
 恋人なり、配偶者なり、家族の誰かなりが目の前から消え、音信不通になる。でも、いつか帰ると信じてあなたは待つでしょう。
 今回起こった巨大地震による未曾有の大災害のような場合でも、自分で確認できるまでは希望を失うことはない。絶望しそうになっても、まだ。きっと私もそう。
 この物語の主人公、東田綾子は、昭和18年に夫を戦場に送ったあと、終戦も一人で迎えた。夫と二人で開いた喫茶店?リビエール?を営みながら、16年過ごした。 
 夏祭りが近づいたある日、夫に似た男を見かける。けれど、その人は過去のことを覚えていない。自分の名前も、自分が大切にした人が目の前にいることもわからない。
 そんな状況に耐えて前進する力は、どのように編み出すことができるのだろう。自分に置き換えようとするだけで切なくなる。

 ☆中野誠也、初演出作品
  「かくも長き不在」、これが、作者吉永仁郎がヒントを得たフランス映画の題名だ。原作はM・デュラス(あの「ラ・マン(愛人)」の作者だ!)。舞台はパリの町はずれのセーヌ川。古びた工場や行き交う荷船などから、第二次世界大戦の深い傷跡がうかがえたという。
 吉永は、隅田川沿いで、たった一区画戦災を免れた鳥越を見つけ、そこに住む人々の息吹や鳥越祭りの昂揚感を作品の底流に据えることにした。何度か自分の作品を演じる中野誠也を見ているうちに、「(中野は)自分の役割に集中する一方で舞台の全体にまで届いてしまう別の目を持っている」と気づき、「戯曲の読み方、役のつかみ方、舞台を進めるリズムやテンポの感覚など全てに壺をはずすことが先ずない」と感じて、彼に演出を勧め、今回の作品を書いた。
 演劇評論家大笹吉雄は、「(作者に請われての演出家デビューを)だれよりも中野自身、新しい環境に身を置くことの喜びと怖さを痛感しているに相違ない。すでに蓄積はたっぷりある」と述べている。新しい中野の魅力が発見できるはずだ。

☆鳥越神社の夏祭り
 江戸三大祭りには入らないが、「小さいながらその活気とエネルギーはどこにも負けない。これぞ東京下町の祭り」と鳥越の人たちが自負する祭りが鳥越祭りだ。
 その祭りに触れた中野誠也は、「祭りの夜、裸の男たちが激しく身体と身体、魂と魂をぶつけ合いながら、日常では触れないものに触れ、魂の再生を体験する。虚構を通して、人間の魂の奥底をのぞき見る舞台と同じだと思う」と表現している。
 この祭りの夜、綾子は戦争に征ったきり消息不明になっている夫に似た男に出会うのだ。この設定が、舞台の上とそれを見る私達の間に深いつながりをもたらし、この男の記憶を戻して二人の魂のふれ合いを見たいという思いにさせる。

 ☆川口敦子の演技に注目
 今回の芝居を一足早く観てきた人は、「川口敦子は絶品です」。
 彼女は、いつからこんなにすごい演技を見せ続けているのだったっけと思うくらい長く芝居を続けていて、その都度、その瑞々しさで感動させてくれる人だ。今回の東田綾子役について、川口は、「今の若い人は果たしてこんな愛し方をするだろうかと、周囲を見回して思いますが、このまさにアナログ的愛のお話は、私達アナログ世代にしか演じられないと自負いたします。」と述べている。
 アナログ世代の人もそうでない人も、この愛の形をじっくり味わってみたい。ものすごく旨いあと味が残るのは確かだと思う。

(Y・Y)


<キャスト> 

東田綾子
川口 敦子
杉森千枝
佐藤あかり
西宮文代
青山 眉子
西宮一彦
星野 元信
和田良太
塩山 誠司
庄司武雄
中  寛三
庄司香里
森根 三和
秋山忠吉
遠藤  剛
村野卓二
河野 正明
信用金庫の社員
谷部 央年
卸問屋の店員
蔵本 康文
ガス工事の作業員
八柳  豪
劉   毅
レコード屋の男
三浦 英明
若い女
斉藤奈々江
男(多分、東田達也)
中野 誠也

 <スタッフ>

吉永 仁郎
演 出 中野 誠也
美 術 朝倉  摂
照 明 山口  暁
音 楽 内藤 正彦
音 響 小山田 昭
衣 裳 若生  昌
舞台監督 葛西百合子
制 作 山崎 菊雄
高橋かずえ


関連サイト

管理人の責任でリンクしています、不都合がありましたらご連絡いただければ幸いです。

劇団俳優座 http://www.haiyuza.net/

劇団俳優座Twitter http://twitter.com/haiyuza

かくも長き不在 (goo映画) http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD13806/

鳥越神社ホームページ http://www004.upp.so-net.ne.jp/kab_ra/

l
佐藤あかりさんブログ THE BALLAD Of JOHN AND YOKO http://sugarakari.exblog.jp/
森根三和さんブログ MIWA☆NOTE http://ameblo.jp/ekadgj/
蔵本康文さんTwitter http://twitter.com/kuramotonine
八柳豪さんブログ 八柳家 http://blog.livedoor.jp/amefoot1980/
斉藤奈々江さんTwitter http://twitter.com/Pagananae/


 名演ウェブ トップページに戻る

入会案内 / 名演からのお知らせ / これからの上演作品 /サイトマップ
例会運営サークル/過去の上演作品/管理人日誌/リンク集 / 名古屋演劇情報/掲示板/

最終更新日 2011/04/27
カウンター