SAMPLE COMPANY

2021年に上演した作品

1月例会 秋田雨雀・土方与志記念青年劇場『キネマの神様』 原作/原田マハ 脚本/高橋正圀  演出/藤井ごう
出演/吉村直、藤木久美子、大山秋、藤井美恵子、葛西和雄、清原達之、岡山豊明、広戸聡、高安美子、松田光寿、藤代梓、杉本光弘、渡辺尚彦、八代名菜子、原田真衣、片平貴緑、星野勇二

青年劇場が、原田マハのベストセラー小説を、『遺産らぷそでぃ』 『愛が聞こえます』などで知られる、脚本家高橋正圀の手で劇化した作品です。演出は、『島』 『郡上の立百姓』などで「千田是也賞」を受賞した藤井ごうがつとめます。
舞台は、東京にある古ぼけた名画座、「テアトル銀幕」。ギャンブルで多額の借金を抱える、名画座の常連、ゴウちゃんと、彼の娘、歩の人生が、映画雑誌編集部に送った1通のメールによって大きく変動していくさまが描かれていきます。“映画に対する思い、映画に対する愛”そして、人々の、“相手に対する思い、相手に対する愛”が『フィールド・オブ・ドリームス』、『七人の侍』などの映画の内容とからみ、さらに20本を超える往年の名作映画の音楽が雰囲気を盛り上げていきます。

青年劇場らしい、笑いあり涙ありの、人情喜劇。新年にぴったりの作品です。

1月27日(水)18時30分・28日(木)13時30分・18時30分 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール(名古屋市民会館中ホール)
3月例会 加藤健一事務所『ドレッサー』 原作/ロナルド・ハーウッド 訳/松岡和子 演出/鵜山 仁
出演/加藤健一、加納幸和(花組芝居)、 西山水木、佐伯太輔、岡崎加奈、照屋実、一柳みる(昴)

第二次世界大戦中のイギリスのとある劇団。座長はすっかり疲弊してしまって奇行に及び病院送り。そんな中ドレッサー(付き人)であるノーマンは何とか『リア王』の舞台を開けようとする。けれど、一座の若い俳優は皆軍隊に取られてしまっている。一体どうする?
設定が『リア王』上演中ということで、リアの狂気と自らの精神の危機が一つになる座長、その座長の色気・風格・そして老いの不安を加藤健一が演じ、一方、『リア王』の登場人物の道化と重なる部分を持っているドレッサーの役を加納幸和が好演。
3月24日(水)18時30分、3月25日(木)13時30分・18時30分 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール(名古屋市民会館中ホール)
5月例会 オペラシアターこんにゃく座『オペラ 遠野物語』 原作/柳田国男 台本/長田育恵 演出/真鍋卓嗣
出演/高野うるお、北野雄一郎、島田大翼、梅村博美、大石哲史、佐藤敏之、鈴木裕加、豊島理恵、彦坂仁美、西田玲子、沢井栄次、沖まどか、壹岐隆邦、金村慎太郎、鈴木あかね、冬木理森
楽士/フルート : 岩佐和弘、チェロ: 朝吹元、打楽器: 高良久美子、ピアノ: 服部真理子
『遠野物語』を記した柳田国男と語り部としての佐々木喜善、そして2人を引き合わせた水野葉舟の関係を軸に、佐々木や祖母の目に映るこの世とあの世が当たり前に重なる景色と、ままならない現実に流される佐々木らの姿を抒情豊かに描く。
フルート・打楽器・ピアノ・そしてチェロの生演奏と、歌役者他著の生越えで歌われる音楽は、東北の自然の厳しさ、そしてその自然と人間が共存していこうとする力強さ・温かさを表現する。

5月18日(火)18時30分、5月19日(水)13時30分 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール(名古屋市民会館中ホール)
2020年5月延期例会 トム・プロジェクト『Sing a Song』 作/古川 健 演出/日澤雄介
出演/戸田恵子、大和田獏、鳥山昌克、高橋洋介、岡本 篤、藤澤志帆
戦時下でも権力と対峙!自分の新年を貫き通し、死に行く兵士たちを歌で慰め続けた一人の女性歌手の物語。
ブルースの女王といわれえた淡谷のり子は、戦時中も軍歌を拒み、もんぺ姿も拒絶して、華やかなドレス姿で慰問し、禁止されたブルースを歌い続けて兵士を励まし、歌の心を兵士たちに伝えようとした、その淡谷のり子をモデルに描いた作品。「歌は生きている人のためにある」と言い続けてきた歌手を、戸田恵子が見事な歌唱力と表現で見せてくれます。

2021年6月1日(火)19 時 2 日(水)13 時30 分
日本特殊陶業市民会館ビレッジホール(名古屋市民会館中ホール)
7月例会 劇団前進座『東海道四谷怪談』 作/鶴屋南北 台本/小野文隆 演出進行/中橋耕史
出演/藤川矢之輔、河原崎國太郎、嵐芳三郎、早瀬栄之丞、 忠村臣弥 、柳生啓介、松涛喜八郎、寺田昌樹、上滝啓太郎、 藤井偉策、玉浦有之祐、松浦海之介、嵐市太郎、和田優樹、松永瑤、山崎辰三郎ほか

お岩とお袖の二人の姉妹が、伊右衛門と直助という二人の男に翻弄され犠牲になっていく姿、江戸時代、男が中心の社会状況に於いて抵抗することができなかった女たち、二人の姉妹の悲劇を作者独特の視点で描く。「深川三角屋敷の場」を盛り込むことにより、岩と伊右衛門の関係も明らかになり、この作品がただ怖いだけの幽霊話ではなく、複雑にみ合う濃密な“人間ドラマ”となっている。
「戸板返し」などの目を見張る様々な仕掛けや早変わりの面白さと同時に時代の犠牲となっていく人々の姿が浮き上がる。

7月13日(火)18時30分 14日(水)13時30分
日本特殊陶業市民会館ビレッジホール(名古屋市民会館中ホール)
9月例会 こまつ座『化粧二題』 作/井上ひさし 演出/鵜山 仁 出演/内野聖陽、有森也実

さびれた芝居小屋の淋しい楽屋。大衆演劇女座長・五月洋子は十八番の演目である『伊三郎別れ旅』の母と子が再会する場面の稽古に余念がない。そこへ実際に捨てた息子との対面が…
うってかわって、クリスマス間近の芝居小屋の楽屋。大衆演劇の座長・市川辰三は。本番直前大事な役を背負った役者が一人いなくなり、説破詰まった様子で座員一同に口だて稽古をはじめている。底へ孤児院でお世話になった先生がやってくる、なにやら大切な話がある様子で…
大衆演劇の軽妙で痛快なせりふ回しと、徐々に化粧が仕上がっていく面白さ。井上ひさしの一人芝居が、新たに「二題」として二本立ての作品として登場。
9月6日(月)19時 7日(火)18時30分 8日(水)13時30分
ウインクあいち大ホール
11月例会 劇団文化座『命どぅ宝』 作/杉浦久幸 演出/鵜山 仁
出演/白幡大介、藤原章寛、佐々木愛、青木和宣、ほか

第二次世界大戦の終戦から10年。沖縄北部の離島・伊江島は米軍の爆撃演習地を巡る土地闘争に揺れていた。農民たちは、阿波根昌鴻(あわごんしょうこう)を中心に「陳情規定」を作り。座り込みを主とした静かなる抗議行動をしている。
一方圧倒的な支持を島民から受けのちに那覇市長となる瀬長亀次郎は、伊江島の抗議行動のやり方に危惧を感じはじめ「伊江島だけでなく沖縄人全ての問題として、島ぐるみで団結すべき時だ」と語った。
11月10日(水)18時30分 11日(木)13時30分
日本特殊陶業市民会館ビレッジホール(名古屋市民会館中ホール)